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2008/02/29


今年(2008年)1月、テレビで色のついた野菜のことを放送していた。

途中から見たので、よくわからないが、どうやら「ジャガイモの品種改良」の苦労話らしい。
私が興味を持ったのは、そのジャガイモで「ノーザンルビー」と名付けられた赤紫色のジャガイモだった。
食べるところが赤紫色をしている。
その色を利用して「食」に色を添え、食生活をより一層豊かにするために頑張っていることのようだ。

その品種はまだ種イモの栽培中で、消費者に流通するのは3年後とか。



ところで、私は何年も前から、いろいろな色の野菜に出会うことがあり、興味を持っていた。
だが特に興味を持つようになったきっかけは、2007年ウズベキスタンで黄色の人参と緑の大根を見てからだった。
緑の大根は日本で売られている「青首大根」の半分位の長さでずんぐりした形で、全部が緑色をしていた。
日本では見たことがない大根だった。
市場で売っているおじさんがナイフで切って食べさせてくれたが、
少し辛みはあったが、やわらかくて甘みがあっておいしかった。
また黄色の人参はホテルの食事にも出たが、市場で山のように積んで赤色の人参と一緒に売っていた。
この黄色の人参はそれまで日本では見たことがなかった。

ホテルの食事。
黄色の人参の炒め物と赤い人参のサラダ。
黄色の矢印は黄色の人参、橙色の矢印は赤い人参。
市場で黄色と赤の人参を山のように並べて、
おばさんが売っていた。
赤い人参は日本で売られているものと同じだった。


私の言う「彩り野菜」とは、元来のその野菜の色ではなく、別の色に変ってしまった野菜のことである。
品種改良とか変種とか産地の違いとかによってそのようになったものだろう。
かなり前から「はつか大根」とか「紫キャベツ」とか「赤玉ねぎ」とか「黄色のミニトマト」などと言ったものを、
赤や黄色の色を利用してサラダに使っている例もある。
特に最近では私が意識して見て歩くせいか、スーパーや八百屋などでよく目にするようになった。

スーパーや八百屋で最近見た彩り野菜

彩り野菜としては横綱級に入るだろう。パプリカという商品名が付いている彩りピーマンの一種。
さらに橙色が加わる。
緑ももっと肉厚で甘くなればよいのに。
私はこれらと ネギを 縦に切って網で焼き、焦げめを少しつけて、生味噌をつけて食べる。おいしい。

「赤ねぎ」として売られていた。
やや硬いが、これも彩り野菜になりたかったのだろう。
1枚皮をむくと、その中は薄い赤色。
縦に切ったら、中は普通のねぎと変わらない。
中まで赤くなることはまだできないようだ。


「かぶ」と言えば、ウズベキスタンで真っ赤なかぶを
炒めたものが出て口の中が真っ赤に染まった。
日本では「はつかだいこん」の仲間が
今では「ラディッシュ」と名前を変えて出回っている。
それが定番だが、このようなかぶも最近登場した。
ツートンカラーにしたかったのかも知れないが
まだそこまではっきりと色が出ない。
白い普通のかぶよりやや硬めだった。
まだ中までは赤くなっていない。
ぬか漬けにしてみたが、
やや硬めで漬物には向いていないようだ。


「金時メーク」として売られていた。北海道産らしい。
外側から見ればなるほど「金時イモ」(さつまいも)に似ているが、
地下茎が膨れてそこに芽がついているところは間違いなくジャガイモだ。
中は黄色。食べると味も間違いなくジャガイモだった。


黄色い人参と真っ赤な大根

東京都の奥多摩へ行った時のこと、道の駅で黄色の人参と真っ赤な(紅色)色の大根が売られていた。
黄色の人参は私が見る限り、ウズベキスタンで見たものと同じだった。
ウズベキスタンで真っ赤なかぶはあったが赤い大根はなかった。
奥多摩で初めて見た。
道の駅で聞くと、この野菜はふだんから珍しいものをいろいろと作っているある人が出品したのだと言う。
黄色の人参は案外ウズベキスタンから種子を持ってきたものかも知れないと思った。

「黄色人参」。
ウズベキスタンで見た人参と
全く同じように見えた。
まだ日本では普及していないようだが。
輪切りにした「黄色人参」
真中はやや白いが、周りは黄色が
よく出ている。
縦切りにした「黄色人参」

画像では普通の人参の色に
映ってしまった。
黄色とだいだいいろ、その差はきわどい
ところなのだろう。


私が初めて見た大根。
私は「赤い大根」と名付けた。
特に名前はないようだ。
どこの原産なのだろうか?
あまりにも濃い赤色。
これも赤いのは外側だけ、中は白、
その色の違いがはっきりしている。
食べたらあまり柔らかい感じはなかった。
生で食べたら少し辛みがあった。
茎の部分は外側が赤い。
葉軸も下の方は外側だけ赤い。




最近、東京駅の近くのレストランで「彩り野菜のサラダ」とかいうメニューを見た。
いくつかの彩り野菜が入っていて見る目にも華やかなサラダだ。
残念ながら、私は団体だったので、そのメニューは注文できなかった。
もうすでにレストランのメニューにも「彩り野菜」が登場しているのだ。



このように現在は、野菜食を好む人たちが増えてきていることに注目して、
野菜の色を変えて食欲を誘うように作られてきているのだろうか。

でも全体を通して言えることは、「アントシアン系」の色が多いということ。

これからもどんどん増えていくことだろう。




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