ミニ観察  チチ(乳)の話



2009/12/01


まず初めにこのHPの「チチ(乳)の話」を見ていただきたい。




チチにギンナンが生っている。


「チチ」そのものが何者であるのか分からない私にとって、

「あるところに大きなイチョウの木があって、チチがたくさん下がっていて、
その中の何本かのチチに毎年ギンナンが生っている」
のだから、

珍しくもあり、不思議でもあり、面白くもあり、大きな観察意欲が湧いてくるのは当然だろう。



観察するにあたっての問題点は

・高い所にあるため細かい観察ができない。
・気がつくと「種子(ギンナン)」になっていて、毎年、花の時期に見過ごしてしまう。
・秋、いつの間にか落ちてしまう。そのため、チチのギンナンと普通のギンナンとを比べることができない。


以下はある1年(2009年)の様子を観察した記録である。


1本の太いイチョウの木にはたくさんのチチが下がっている。
それらのチチの中の3箇所にギンナンが生っている。
その3か所を A地点B地点C地点 とする。
各地点のチチのギンナンの様子を追った。



まずA地点。太い幹からチチが何本も下がっているが、その中の1本にチチのギンナンが生っている。
毎年、ここで見られる現象だ。いつ頃から見られるようになったのか?私が気付いた時はすでにこの現象は始まっていた。

今年(2009年)も見ることができた。
チチの上に小枝が生え、そのもとに5粒ぐらいのギンナンが見える。





気がついたときは、
すでに花の時期は終わり、
ギンナンが見えた。 09/06/25
09/07/28 なんとなく熟してきたように見える。
09/08/16
ギンナンが色づき始めている。
09/09/03
10月7〜8日に
台風でもみくちゃにされて
1個を残して落ちてしまった。
09/10/09
やっと残った1個のギンナンも
いつの間にか落ちてしまい、
助かったのは小さな枝と葉だけ。
09/11/03
黄葉が始まりチチの上の葉も
少しずつ黄色になってきた。
09/11/21
イチョウは金色の世界、
チチの上の葉も同じだ。
やがて散っていく。
来年もまたこのチチにギンナンが
見られることを期待して・・・
09/11/28



次にB地点。ここでは2本のチチに、いく房かのギンナンが集まっているようだ。
手前を他の枝が邪魔していて、よく見えないし、写真を撮るのもままならない。



この地点も気がついたときは
ギンナンが生っていた。

09/07/28
よく見るとギンナンの生っている
乳は2本のようだが、
そこにギンナンの付いている枝が
3〜4本見える。
09/08/16
どの枝に何個ずつついているのか
分からないが、全部で11個〜12個
のギンナンが見える。
09/09/03
熟してきたようで、
色が黄色味を帯びてきた。
09/09/13
台風にもまれて、残ったのは2個。
残念だ!!
09/10/09
葉が色づき始めギンナンは
ついに1個になってしまった。

チチではなく、同じ木のギンナンも
落ち始めている。
09/11/03
チチギンナンは全部落ちてしまった。

色づき始めた葉は台風で
落とされることなくまだ付いていた。
09/11/21
黄葉が進み、チチの上の枝の葉も
周りの葉と同様に、
金色の仲間に入った。
来年も、このところでまた
チチギンナンを見たい。
09/11/28

B地点は周りに枝が多く、台風をまともに受けるようなところではないと思っていたが、台風の力には勝てず
やはり落ちてしまった。
ギンナンがたくさん生っていたため、お互いの振動に耐えられず、台風に負けてしまったのかも知れない。



C地点。高い方の木の枝からチチが何本も下がっていて、そのうちの1本にギンナンが生っている。
これもチチの上に生えた小さな枝の根元の方からギンナンが見える。



ここも気がつくと
ギンナンになっていた。
チチのギンナンは8個確認できる。
09/0728
高いところのため下から見上げる
姿勢で観察する。
09/08/16
太い幹とそこから出たたくさんの
太い枝にチチが下がっている。
そのうちの1本にチチのギンナンが
生っている。
いわば幹や枝の傘の中に
守られているようだ。
09/09/03
枝越しに太陽が当たって熟し始め
いくぶん黄色になってきた。
09/09/13
台風の後、訪れて驚いた。
A地点もB地点もギンナンが落ちて
いるのに、ここC地点のギンナンは
無事だった。8個確認。
幹や枝が傘の役目を果たしたのか?
09/10/09
台風では落ちなかったが、
熟したギンナンは落ち始めた。
5個残っていた。
09/11/03
周りが黄色に色づき始めて
チチのギンナンは全部落ちた。
09/11/21
イチョウの葉が金色に輝き
チチの上に着いている葉も
金色になった。
また来年見られることだろう。
09/11/28




今までの観察から言えること

以下は「素人」としての観察の結果からの私見である。

・すべてのチチにギンナンが生るわけではない。
・チチにまず葉が出てそこから枝が出てその付け根?らしいところにギンナンがなる。
チチに直接ギンナンが生るわけではないようだ。
・これらのチチのギンナンは 普通のギンナンと同じように同じ時期に熟したり落果したりする。
・チチの上につく枝は、イチョウの短枝のように横線の模様が見られ、その頂点から葉が出ている。
普通のイチョウなら、その頂点(茎頂)に花が咲きギンナンが生るわけだが、
このチチのギンナンがどこの位置に着いているのかはっきりつかめなかった。

・チチに葉が付き、枝がでて、種子(ギンナン)が生るということは、
チチを「担根体」と見たとき、「枝のような働き」とみてよいのだろうか?


これからも注意して観察し、できるだけ詳しく理解していきたい。




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