東京の西部に位置するここ青梅市には数多くの神社や寺院があります。休日になると観光もかねて、その神社や寺院にお参りするおばさんたちを多く見かけます。そのお寺の中で青梅七福神なるものが存在し、お正月には七福神巡りなどをする人が結構いるらしいのです。
この七福神、あちこちによく有るみたいですね。(福生にもあるらしい。)お正月を前に地元の青梅七福神をレポートしてみました。同行してくれたのが、職場の「まぁ」さんと「金太」くん(この二人、実は夫婦です。)で、青梅七福神を10/26にサッサッとまわってみました。(金太君からの申し入れにより金太の文字を太くしてみた。)
青梅市・青梅市観光協会発行「青梅詩季彩」より クリッカブル・マップになっています。
出発地点は畑中の「まぁ」さんち(金太君ち)です。で、最寄りの七福神は、ほていさん。レポートはここからのスタートです。
1.布袋さん(布袋尊-ほていそん)臨済宗建長寺派地蔵院 0428-22-4497
福徳・円満の神様 どんなときにも笑顔で接し、笑いで邪気を祓い意志の強い度量の大きな神様。
駐車場の裏が山門。 山門の前に立つと小綺麗な境内が印象的である。 青梅駅からの距離2.0km |
七福神巡りでは色紙に判子いや御朱印をいただきながらまわるらしい。早速、2種類の色紙を購入。御朱印をいただく。ちなみにお寺の方は留守らしく隣のおばさんが対応してくれた。 色紙1種類300円で2種類ある。(御朱印ひとつの宝船バージョンと御朱印ふたつの寄せ書きバージョン) 御朱印ひとつ100円。 宝船バージョン もう一枚はこっちにあります。 |
山門をくぐって右側に布袋尊の社 |
長寿安泰の神様 長寿のしるしの鶴と亀をしたがえ、財を授け、子供には立身出世を授ける神様。
山門をくぐって左側に福禄寿の社 青梅市日向和田2-395 駐車場あり |
青梅消防署西部出張所の奥多摩よりに明白院はある。駐車場は奥多摩街道のカーブの内側で少々狭く出入りがしにくいので注意が必要。階段を上って本堂前へあがる。すると左手に福禄寿の社がさらに階段の上にある。 お正月には七福神の人形いやお姿を販売するとのこと。今年はひとつ300円だったらしいが、今年の分はもう残ってないとのこと。残念である。 |
失礼してお社の中の福禄寿さんのお姿を拝見してきた。 |
航海・漁業・商売繁盛の神様 日本の神で海の彼方より船に乗り笑顔でやって来る福徳の神様。
青梅駅からの距離0.85km |
起伏ある山門までの道を池、植え込みで飽きさせない。このお寺の藤棚も知る人ぞ知る綺麗さらしい。写真の右に少し写っている。 |
たぶん工事のため一時的に本堂の中に移された恵比寿さん。 |
不老長寿の神様 諸難を払い諸病平癒と健康を守り、三千年の長寿を象徴する神様。
青梅市黒沢3-1578 駐車場有り |
青梅七福神の中では少々離れた位置に有る。しかし、足を延ばすだけの価値はある。山の合間の約3千坪といわれる広い境内は綺麗に手入れがされている。駐車場からは川を木の橋で渡って山門へ。山門からは道がまっすぐ延びその先に茅葺きの本堂がある。この本堂の右側は、先日火災に遭い残念ながら茅葺き屋根ではなくなっている。 寿老人の社は山門から本堂への途中左側にこじんまりとだが堂々建っていた。お参りのあと、本堂に向かおうとしたときに、「まぁ」さんが蛇を発見。いそいで撮影したたのだが、すぐに草の中に消えていった。久しぶりに蛇を見たぞ。 |
山門をくぐって本堂に向かう途中の左側に寿老人の社 |
商売繁盛の神様 無量の知恵と悪霊退散の力を持ち、財宝を授けてくれる神様。
本堂の中にある毘沙門天 本堂の扉を開けてお姿を拝見。 青梅駅からの距離0.56km |
青梅市街地にふたつの七福神が隣接している。その内のひとつ西分交差点からの坂を下ると駐車場ある。橋を渡って山門をくぐると境内。左側には鐘楼が。そして墓地へと続く。 「おん べいしらまんだや そわか」 |
義賊裏宿七兵衛の墓 宗建寺の墓地には義賊裏宿七兵衛の墓もある。飢餓で苦しむ地元の人々に金持ちから米などを盗み与えていたがこのお寺付近でさらし首になったという、青梅の鼠小僧のような人で中里介山の大菩薩峠にも登場しているとのこと。 |
98/12/07 宗建寺のかたから誤字のご指摘をいただきました。 お寺の名前を間違えておりました。「宋建寺」ではなく「宗建寺」です。 訂正してお詫び申し上げます。今後ともよろしくお願いいたします。 |
富裕と勤勉の神様 開運招福、五穀豊穣災難消滅の願いを守護する神様。
青梅駅からの距離0.46km |
毘沙門天の宗建寺のすぐとなりにこの延命寺がある。何でもこの七福神の世話役だそうだ。細い道から山門をくぐると少し狭い境内。お正月に向けてか、ここでも職人さんが植木の手入れをしていた。本堂の扉をあけてもらって大黒さんを拝見。本堂の隣ではなにかの集まりらしく、にぎやかに談笑する声が聞こえてくる。 |
お昼はここ「もりたや」さんのヒレカツ定食(1000円)がおすすめ。肉が嘘のように柔らかい。ほんとにおすすめだ。今度はハヤシライスを食べに行く予定。ここは昔の料亭だったらしく古い作りの一階で当時を思い浮かべてゆっくり昼飯を。 |
智識・学芸の神様 知恵・記憶・名誉・福徳を授ける七福神唯一の女神。
青梅駅からの距離2.6km |
この玉泉寺も青梅市街から少し離れてところにある。駐車場のある裏手の入り口から本堂にむかうと右手に綺麗な水の池があり、大きな鯉が悠々と泳いでいる。その池の向こう側に弁財天のお堂がある。一度本堂までいって弁財天のお堂への細道に向かう。池の中にはこんこんと湧き出ている湧き水の様子が分かる。しかし綺麗な池だぁ。 寄せ書きバージョン もう一枚はこっちにあります。 |
はい、これで七福神完走です。この写真は聞修院にあった七福神の像 |
(多摩)青梅七福神の誕生はいまだ浅く昭和55年元旦からである。その由来を問えば市内住江町交番前で電気店を営む金子喜三郎氏(60)が近隣の七福神巡りを続けている中、寺の多い青梅にも"七福神めぐり"を作れば信仰と同時に美しい自然に恵まれた楽しいコースになり、市内の観光にもなり一役買おうと、同町の延命寺、大久保有邦住職(59)に持ちかけた。同寺には本堂に大黒天の木造とインドシヴァ神と同体の三面六臂の忿怒画像がまつられており、当時大久保住職が兼務していた千ヶ瀬の宗建寺は毘沙門天を本尊とする。「市内には95にのぼる寺院があるのだから残る五神を祭っている寺が必ずあるはず」と探したところ、大柳なの清宝院に恵比寿、長渕の玉泉寺に弁財天、畑中の地蔵院に布袋、日向和田の明白院に福禄寿、そして黒沢の聞修院に、寿老人のそれぞれの木像が祭られていることがわかった。前年の11月下旬にこれらの寺の間で話がまとまり、わずか1ヶ月の特急仕込みで多摩七福神としてスターとしたのである。
塩野谷博山さんの「青梅よもやま」より