アナログとデジタルの記録メディア比較による広告の研究

ファイル作成日2000年1月18日

近年、デジタルカメラの普及率が伸びており、また性能についても2000年現在、
200万画素クラスのCCDを搭載したデジタルカメラが標準的になってきている。
21世紀初頭にはフィルムを用いたアナログカメラと逆転する可能性がでてきた。
本ページでは、アナログとデジタルの比較によって記録メディアとしての特性を比較することにより、
それらを用いた広告の考察を行った。

以下の表はアナログカメラとデジタルカメラの特性について筆者が5段階で数値評価したものである。
表中の数値は(5特にすぐれている 4すぐれている 3標準的 2やや劣る 1劣る)である。

アナログカメラ デジタルカメラ
画像のクオリティー
加工性
経年劣化
プリントショップの普及度
操作性
あたたかみ

表からわかるとおり、デジタルカメラはまだ登場したばかりでアナログカメラと比較すると2000年現在において
画質は向上してきているものの、プリントショップの普及度が低いこと。画像編集にパソコンが必要なものが多いこと
バッテリーの作動時間が短い。フィルムにあたる画像記録メモリ類の統一がなされていないことなど
まだまだ問題点も多い。
しかし、レタッチソフト等による画像編集や、デジタル記録が画質の経年劣化を起こさないという点では
デジタル記録が優れており、この点を活かせば面白い広告が作れるのではないかと考えた。

タイトル CMのシナリオ(案)
桜の木の下で編 2000年のある日、あるカップルが満開の桜の木の下にいる。若者は彼女の写真をデジタルカメラで撮る。
その直後、月日が超高速で流れる。カレンダーの日付が高速でめくれてゆく。
彼女の笑顔を写したポートレート写真もどんどん色褪せてゆく。
数十年後同じ桜の木の下に杖をついた老人が立っている。よくみると昔、同じ木の下で写真を撮った若者であった。
老人はポケットから一枚の写真を取り出し、ながめながら「どうして君は変わらないんだ?」と言い残して、杖をつきながら去ってゆく。そこでDigital Camera ○×△のテロップが流れる。
前述のデジタル記録の画質劣化のない優位性を強調したCMのアイデア
タイムカプセル編 3月のある小学校の校庭、生徒たちは思い出の品々の詰まったタイムカプセルを埋めて卒業して20年たったら、再び集まってタイムカプセルを掘り出すことを誓う。
20年後、校庭に集結した卒業生たちは埋めたはずのタイムカプセルをスコップで掘り出そうとするがどうしてもみつからない。上空からみた運動場は穴ぼこだらけになってしまった。
そこで場面が切り替わる。卒業生たちはコンピュータディスプレイの前に集まっている。
そこには校庭の木の幹の画像が表示されており、根元をクリックすると、閃光とともにタイムカプセルの画像が飛び出す。そして小学生のころの書いた写真付きの作文や先生といっしょに撮った集合写真や図画工作の作品や絵など玉手箱のように次から次へとでてくるのだった。
人間の記憶の曖昧さの面白さ
ハイパーテキストなどデジタルテクノロジーをアナログ的に用いた意表を突いた使い方

以上、デジタル記録の経年劣化のない優位性を強調すれば、興味深い広告が作れるのではないでしょうか。

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