ロボットを使用した広告に関する考察

近年ロボットの進歩はめざましく軽快な2足歩行を実現した
HONDAのロボット"P3"やSONYが開発した犬型ペットロボット"AIBO"が
登場してきている。

"AIBO","P3"がいったいどのようなロボットなのか以下の比較表にまとめてみる。
表の数値は筆者の5段階評価(1おとる、2ややおとる3ふつう、4強い 5非常に強い)

"AIBO"と"P3"の比較
 

AIBO

P3

ロボットの形態

ロボットの目的

ペット

人間の代わり (主に労働?)

人工知能

チューリングマシン

不明

移動方法

4足歩行

2足歩行

市場での販売

実績あり (1万5千台)

研究開発段階

価格

約25万円

約数億円? (推定)

親しみやすさ

インパクト

将来性


表をみるとP3は無機質なイメージであるので親しみやすさを3と評価したが、
P3は史上初の実用に近い2足歩行ロボットとしてインパクトを最大の5とした。
テレビや新聞広告では目新しさインパクトが優先されるケースが多い。
したがって、AIBOを使用すれば親しみやすいCMができ、
P3を使用すればインパクトの強い広告が制作できるであろうと考える。
HONDAも地下鉄の階段からP3が登場するHONDAのイメージCMを放映している。
ここでは2足歩行ロボットを使用したテレビコマーシャルの例を考察してみる。

テーマ

CMのシナリオ

要点

SL編

のどかな田園風景をSLが走る。場面が変わり、機関室では2足歩行のロボットがせっせと燃焼室に石炭をくべている。ロボットのガラスの顔には赤々と燃える石炭の炎が映っている。広告メッセージが流れる。

レトロなSLと最先端ロボットの組み合わせの妙

100m走編

競技場のトラックのスタートラインでは一流アスリートたちの中に2足歩行ロボットがまじっている。号砲とともに選手たちはスタートする。アスリートたちがゴールのテープを切っても2足歩行ロボットは遥か後方をゆっくりと歩いている。しかし、その足取りは確実で力強いものがあった。 Some day…とテロップが流れる。

将来性を予感させるイメージ

サッカーワールドカップ編

日本で開催される超満員のサッカーワールドカップ競技場。全日本メンバーの中に2足歩行ロボットがまじっている。中田が2足歩行ロボットにパスをだすが、ロボットのフットワークの動きが遅く、ボールを相手チームの選手に奪われてしまう。

中田はロボットになにやら指示をだし、もう一度ロボットにパスをだす。すると今度は学習機能の効果かロボットが突然、猛烈なスピードで走り出し、何人ものディフェンダーをかわし、強烈なシュートを放つ。ボールはゴール隅に突き刺さる。

中田は、「夢を見てるんじゃないのか?」といった驚きの顔をしている。

無表情のロボットの顔がアップとなり Some day…と広告メッセージが流れる。

ロボットに意外性と根性的な要素を含ませた

富士山登山編

富士山登山をしている家族連れのなかに2足歩行ロボットがまじっている。

頂上まじか、子供たちはロボットと手をつなぎ楽しそうに歩いている。頂上に登るとすばらしい景色が広がっている。ここで場面が切り替わって、病院の一室に変わる。寝たきりのおばあさんがコンピュータディスプレイをみている。ディスプレイにはロボットのカメラから送られる山の景色と孫たちの顔が映し出されている。

おばあさんは、ロボットを使って孫たちといっしょに山を登っているのだった。

Some day …と広告メッセージが流れる。

バーチャルリアリティー技術を取り入れた近未来の世界


2足歩行ロボットを使ったCMはかなり興味深いものができるのではないでしょうか。
ご意見お願いします。世の中をあっと言わせるようなCMのアイデアご提供いたします。

           ファイル作成日2000/1/16 kobaya robocom 
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