高校生活マニュアル

     

    2011年 11月号
     

    今回は高校生活マニュアル特別編,「先生に聞きました 札幌開成高校の素顔」をお送りします。中高一貫校への移行が決まった開成高校。年々受験のレベルが上がっている開成高校はこれからどのように変わっていくのでしょうか。想育舎本部事務局で総務部長の濱野はまの先生にお話をうかがいました。

     

    ■ 本日は遠いところお越しいただき,ありがとうございます。

      濱野先生(以下,濱野):こちらこそお時間を割いていただいて,ありがとうございます。

       

    ■ 早速ですが,中高一貫校への移行が発表されましたが,開成高校はどのように変化していくのでしょうか。

      濱野:来年度から新校舎の設計,平成25年度から新築工事を開始し,平成26年度中に完成予定です。

      現在の中学3年生から小学4年生までは高校段階からの入学枠を設けますが,小学3年生のみなさんが開成高校に進学するためには,中学入試を受験して入学することになります。

       

    ■ 私たちが個人懇談で保護者の方と話すと,「学力レベルはどうなるのか」という不安を聞きます。

      濱野:私たちもその辺りは不安な面もあります。現在の進学実績を維持しつつ,かつ,コズモサイエンス科で培つちかった体験重視の精神も維持しつつということで考えていますが,学力検査を実施しない方針ですので,どの程度の学力を持った生徒が集まるのかはわからないのが現状です。

      ただ,私たちとしては,出口,つまり大学進学についてはしっかりと保証していかなくてはならないということで指導していきます。

       

    ■ 答えにくい質問だったと思いますが,お答えいただきありがとうございました。開成高校を受験する生徒のレベルは年々上がっていると思うのですが,進学実績はどうでしょうか。

      濱野:今年卒業した現大学1年生は定員が1クラス少なくなった学年だったのですが,北海道大学の合格者数も,他の国公立大学の合格者数も上がり,私たちとしてはほっとしています。

      裁量問題が初めて導入された現高校3年生も模擬試験の結果などは過去の学年を上回っているので,進学については自信を持ってオススメできます。現在の高校1年生も模擬試験の結果は「レベルが高い」と評判なので,期待できると思います。

       

    ■ 部活動の実績はどうでしょうか。

      濱野:硬式テニス部の男子が全道で2位,陸上部も全国大会に出場するなど活躍しています。ただ,私としては入部率が下がっているのがさみしいところです。

      石狩1学区となり,南区や中央区からの生徒も増え,学習面では切磋琢磨せっさたくましてくれているのですが,どうしても「通学に時間がかかる」ということで,部活動に所属しない生徒が増えてます。

      入部率は以前は8割の生徒が入部していたのですが,現在は7割にとどまっています。

      部活動をやっていると自分の生活サイクルをしっかり確立でき,高校3年生で部活を引退した後に,勉強で力を発揮できる生徒が多いので,私としては部活動にも入ってもらいたいのですが…。もどかしい思いはあります。

       

    ■ 開成高校に通っている生徒に話を聞くと,「時間が足りない」,「予習が大変」という話をよく聞きます。

      濱野:高校での勉強は中学校時代とは勉強のやり方が大きく変わるので,カルチャーショックを受ける生徒が多いです。

      中学では「学校の授業で覚える」ことが多かったと思いますが,高校では「予習をしっかりやってきて,授業は予習の確認をする」のが目的です。

      特に高校1年生の4〜5月は大半の生徒が苦戦しています。これを乗り越えられると自分の生活スタイルが身についてくるので,今苦戦している生徒たちにも,ここで負けないように頑張ってほしいです。

       

    ■ 想育舎では,塾の授業が学校の予習になるように進めています。

      濱野:それは高校生活に向けて,とてもいいことだと思います。「学校は復習の場」というイメージで高校での勉強に臨んでほしいですね。

       

     

    ■ 開成高校はコズモサイエンス科と普通科とありますが,理系の生徒はコズモサイエンス科を志望した方がよいのでしょうか。

      濱野:コズモサイエンス科は数学・理科・英語必修の学科ですので,「大学も理系の大学,学部」とある程度決まっている生徒にとっては,さらに自分を伸ばせる学科だと感じてくれると思います。

      ただ,「英語がやりたい」,「英語の力を伸ばしたい。オーストラリアへの海外研修もある」という希望だけでコズモ科を志望し,実際に入学してからの理科・数学の授業の多さにミスマッチを感じる生徒も少なくありません。

      英語に関しては普通科でも十分に対応していますし,今年度から普通科の1・2年生を中心に,アメリカのポートランド,サンフランシスコへの海外研修も実施します。

      コズモ科から普通科への移行はできないので,英語を勉強したいということであれば,普通科の受験をおすすめします。また,普通科は高1・高2でじっくりと自分の適性を見極めて,高3で文系・理系のクラスを分けています。高校に入学してから自分の進路を決めたいという人にも普通科はおすすめです。

       

    ■ ありがとうございました。最後に,これから開成高校を志望する生徒に向けてメッセージをお願いします。

     

      濱野:今年度は創立50周年を記念し,また,現校舎を記録に残したいという希望もあり,生徒会を中心とした開成高校の映画を製作しています。演技指導や演出はプロダクションの方の指導がありますが,基本的には生徒が自分自身で考え,演じています。

      私たち教職員もエキストラとして参加していますが,壮大なSFファンタジーのようです(笑)。劇場公開も予定しているので,ぜひ小中学生のみなさんにも見てほしいと思います。このように開成高校は,「自主自立を達成したい」,「自分で自分を管理したい」という人にはもってこいの高校です。

      よく「私服だから自由なんでしょ」という声を聞きますが,服装や頭髪,アクセサリーなどについては厳しく指導しています。実際に通っている生徒は「楽だから」と部活のジャージで授業を受けている生徒も多いです(笑)。今の勉強は大変かもしれませんが,ぜひ厳しい高校入試を勝ち抜いて開成高校に入学し,自分自身を磨いていってほしいと思います。

       

    ■ 今日は本当にありがとうございました。

     

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    いかがでしたか。濱野先生はとても気さくな先生で,開成高校の授業の雰囲気が伝わってきました。また,10月1日(土)に私たちも開成高校の学校説明会に出席してきました。

    その際の校長先生の「ありのままの開成高校を見てほしい」という言葉の通り,先生や生徒のみなさんが元気はつらつとしていて,とても明るい雰囲気を感じるとともに,校内ですれ違う高校生はみな「こんにちは!」と元気に挨拶をしてくれるので,開成高校の目標とする「自主自立」の精神がしっかりと養われているのがわかりました。

    説明会での先生方の話もとても興味深いもので,魅力ある先生が大勢いらっしゃるのも開成高校の特長なのだと思います。これからも,M2ではいろいろな高校の先生にお話をうかがって,どんどんみなさんに紹介していきます。みなさんも高校説明会や学校見学に積極的に参加して,実際の高校の先生の姿や先輩達の様子を見てみましょう。きっと近い将来の自分の姿をイメージできるはずです。これからもがんばりましょう!