みなさんこんにちは。屯田教室と元町北教室で社会・理科を担当している木村です。この2教室以外にはめったに出没しないので,ほかの教室で私に出会えた人はラッキーですね(笑)。
さて,今回は私の故郷,青森の話をしたいと思います。と言うと,「なんで先生の故郷の話なんて聞かなきゃいけないんだー,興味ないよー」と思う人もいるでしょう。でもよく考えてみましょう。みなさんは中3になったら修学旅行に行きますね。行き先はどこだか知っていますか? たいていの人は,岩手,秋田,そしてそう,青森に行きますね! 中学校生活の一大行事,修学旅行をより楽しいものとするためにも青森について予習しておきましょう(笑)。
なんといっても,みなさんが一番面食らうのは「方言」だと思います。札幌や石狩に住んでいる皆さんはほとんど標準語を話していると思いますが,北海道でも「なまら」や「したっけ」などいくつかよく使われている方言がありますね。では,「ごみを投げる」という言葉を使ったことはありますか? みなさんも学校で掃除の時間,誰がごみを「投げる」かじゃんけんで決めたりしていませんか? この「ごみを投げる」という言い方,これは実は北海道弁で,青森でも同じようにごみを捨てることをごみを「投げる」といいます。標準語だと思って使っていると,ごみをボールのように「投げる」と勘違いされるかもしれませんね。
次は,「じぇんこ」という言葉です。どういう意味か,知っている人はいるでしょうか。標準語からはまったく想像も付かない,まったく外国語みたいな単語ですね。この単語,どういう場面で使われるかというと…,
へば,おめじぇんこもってらな?
や,もってね
だば,わがじぇんこかしてけらね
わ,ジュースのみてんだばって
と,このように使われます。わかりましたか? なんとなく雰囲気でわかった人も多いかと思いますが,「じぇんこ」とは「お金」のことですね。特に小銭のことを指すことが多いです。ちなみに,上の会話は標準語で話すと,
じゃあ,お前お金持ってる?
いや,もってないんだよね。
それなら,俺がお金貸してやるよ。
最後にもうひとつ。これは地元人でも最近はわからない人が多い言い方なのですが…。「じゃんぼかる」,これはどういう意味でしょう? 「じゃんぼ」といっても,「巨大な」という意味ではないですし,もちろんスワヒリ語の「こんにちは」でもないですよ(笑)。これも例文をみながら考えて見ましょう。
うん,嵐の松本潤みたいにするがなー,と思ってら。
おめだば無理だね! おめいまボウズだべな!
ここまで3つの言葉を紹介してきましたが,ずいぶん標準語と違うことに驚いたのではないでしょうか。ところが青森の中でも方言はさらに2つに分かれるのです。
青森県の太平洋側(地図でいうと右側ですね)は南部弁という言葉を話し,日本海側(地図では左側ですね)は津軽弁という言葉を話します。今回紹介したのは,日本海側で話されている津軽弁のほうなのですが,津軽弁と南部弁はかなり単語やイントネーションが違います。同じ青森県なのに,なぜ2つの違った方言があるか,わかりますか?
その理由は,江戸時代にまでさかのぼります。今,青森県となっているところは,江戸時代には津軽藩と南部藩というふたつに分かれていました。それを,明治時代になったとき,青森県として無理やりひとつにまとめてしまったので,違う方言が2つ存在するようになったようです。
社会科には地理・歴史・公民と3つの分野がありますが,皆さんからよく「歴史の勉強は何の役にもたたない!」という不満をよく聞きます。歴史を勉強する意味はいろいろありますが,今回紹介した方言のように,自分の生活に知らず知らず昔の出来事が関わっているというのは,あたりまえのことですが,忘れがちなことです。身の回りの物や人がどうやって生まれたのか? どういう歴史をたどってきたのか? こんなおもしろいことを知らないのはとてももったいないことです。「昔のことなんて古臭くて嫌だ」と毛嫌いせずに,歴史の勉強も頑張りましょう。もちろん地理や公民も大切ですよ。
最後に,これから修学旅行に行く人は紹介した津軽弁をぜひ使ってみてくださいね。青森の人とすぐに仲良くなれますよ(笑)。