オーストラリアは日本の南に浮かぶ大きな(約20倍だと思う)島です(*1)。一番大きい都市は2000年オリンピック開催地のシドニーです。私が住んでいたのはそこから4時間離れた首都キャンベラです。首都といっても札幌でいうと中央区・北区・東区・石狩市を合わせたくらいだったような気がします。1年間,そのキャンベラで一般家庭にホームステイさせてもらいました。最初は本当に英語がわからなくて,辞書は手放せませんでした。
習慣なども全然違います。ご存じのように家の中まで靴で入りますが,すごいのは靴下で外に出ることです(チョット痛がってた)。そのまま裸足で車にのって,スーパーに買い物に行く人もいました。お店のタイルがヒヤッとして気持ちよかったのを覚えています(*2)。また,学校にも通っていました。普通の高校(*3)で,教科は全部選択制です。一番大変だったのは物理(理科の物体の学問)を選択したときです。もう専門用語の嵐で,自分の辞書では調べきれなくなってしまいました。
オーストラリアの1年で一番楽しかったのは,エアーズロック(*4)への2週間の旅行でした。大きなサファリバス(私たちはイエローブッシュモービルと呼んでいた)で,各国の留学生20人と引率者3人でいってきました。道中,寝泊りはテントです。オーストラリアはさすがに広く,走っても走っても同じ赤茶けた景色ばかり続きます。秋に行ったのですが,暑く乾燥しているのでまるで砂漠です。途中の町で飲む1本のコーラが命をつなぎます(チョットオーバー)(*5)。エアーズロックはすごいですよ。大きくて,赤くて,地平線の上にドカッと,まさに「おれはオーストラリアのへそだぞ」と言わんばかりに顔を出していました。私たちはその上に,日の出前に登りました。風は強く冷たく,しかし頂上から見る日の出は,紅くきれいで,眠いのをがまんして登ったかいがありました。帰りはオパール(*6)が採れる町に寄りました。
オパールはちょっと高くて買えなかったけれど,坑道(*7)がホテルになっているところに泊まることが出来ました。ひんやりし てて,ひさしぶりのベッドでぐっすり眠れました。最後の夜は一緒に生活した仲間と別れを惜しみました。
皆さんも機会があれば留学してみたらどうでしょう。人生観が,がらっと変わりますよ。
*1 もちろん,正確にはオーストラリア大陸です。
*2 ということは,吉田先生もやったわけですね。
*3 高校なのに「フィリップ・カレッジ」という名前だったそうです。日本でカレッジというと「大学」になります。
*4 Ayers Rock 。周囲10q,高さ348mで一つの岩になっています。一枚岩としては世界最大で,世界遺産に登録されているそうです。
*5 昔のクイズで「砂漠でウサギとカメがマラソンをしました。ウサギはのどが渇いて倒れたけれど,カメは走り続けて勝ちました。なぜでしょう」というのがありました。
*6 卵の白身に似た色や,その他いろいろな色をした半透明・不透明の鉱物。宝石として使います。
*7 地下に掘った通路のこと。特に,鉱山などの坑内の通路を指します。