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| ROCK FIREBALL COLUM by NANATETSU Vol.67 |
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♪tune-1 アメリカン・トリロジー/エルヴィス・プレスリー何をさしおいても、まずはこのナンバーからじゃな。 70年代のエルヴィスは“強くて優しいアメリカのシンボル”として実質的には政府公認のナンバーワン・エンターテイナーとして国家を背負っておった。 そんな時代のエルヴィスを象徴するナンバーじゃな。 シングルカットされた時は、何故かチャートアクションが悪かったので、「ナンバーワン・ヒット集」の類のベスト盤のラインナップからは外されてしまうが、アメリカという国、アメリカ人という民族に新しいプライドとドリームを与えたのは70年代の奮闘するエルヴィスの姿じゃったし、今こそこのナンバーが聞かれるべきなんじゃないのかのお。 ♪tune-2 サーフィンUSA/ビーチ・ボーイズアメリカのポップシーンを続々と侵略してくる、ビートルズやストーンズらのイギリス勢に対抗するべく登場してきたのがビーチ・ボーイズじゃったな。 このナンバーは、ヤング・アメリカンの夢と希望がいっぱいつまったカリフォルニア幻想を、ノーテンキなまでに撒き散らして大ヒットしたもんじゃった。 海洋レジャーなんて、それまでの日本ではまったく考えられなかった娯楽だっただけに、カリフォルニア、サーフィン、ビーチボーイズってのはそりゃあまぶし〜存在じゃった。 ただわしの場合は、何回聴いてもサーフィンをする気は起きず、ビーチに寝そべってビール飲んでヘラヘラしたくなったもんじゃ〜♪ 今聞いてもナッソー羽織ってビーチでバーボンをカラカラさせたくなる!いやあハッピー、ハッピーな1曲じゃ。 ![]() ♪tune-3 アメリカン・バンド/グランド・ファンク・レイルロード 70年代のアメリカでは、レッド・ツェッペリンよりも人気があったとも言われるハードロック・バンド、GFR。 最大のヒット曲が、な〜んも考えんと「俺たちゃ、アメリカのバンドだぜ」と単純明快に歌ったこのナンバー。 「ブルースだ、ロックンロールだ、さあいくぜっ」って、他に言うことねえのかよっつうシンプルな歌詞は今聞いても笑えるが、サウンドは文句なくカッコエエぞ。 「アッメリッカあ〜、ファイトおー、いっぱあ〜つ!」じゃな、これは。 ♪tune-4 ボーン・イン・ザ・USA/ブルース・スプリングスティーンまず、日本でもっとも誤解されとるナンバーのひとつであることを指摘しておくぞ。 ってのも、力強いタテノリに合わせて「ボーンインザッ、ユエスエー!」ってこぶしふり上げて歌いたがる日本人は、まるでコンサートで気合を入れるためのトレーニング・ソングのように思っとるがトンデモネー間違いじゃぞ、それは。 かつて国家のために戦場で戦ったものの、帰還した後はその苦労が報われることなく、重労働に明け暮れにゃいかん男の悲痛な叫びが歌われておるんじゃ。 「俺はアメリカを愛しているんだ。 だからアメリカも同じように俺を愛してくれ」ってな具合じゃ。 日本のスプリングスティーン・ファンの皆様、たまには歌詞カードを読んだ方がええんとちゃうか? なにはともあれ、“アメリカ愛”がここまでハードに歌われた曲もなかろう。 報われることの少ない肉体労働者たちにとっては、このナンバーはもうひとつの国歌かもしれんな。 ♪tune-5 アメリカン・パイ/ドン・マクリーン同名映画の主題曲となったマドンナのカヴァーの方が一般的なようじゃが、オリジナルは71年に発表されたこちらじゃ。 バディー・ホリー先生と、彼が生きた時代のアメリカを懐かしむこのナンバーは、8分を超える長尺なシングルじゃったが、見事に全米No.1ヒットになった。 「子供にも若者にも老人にも、すべての世代にとってのアメリカ」がテーマになった映画のシーンやニュース映像のBGMに頻繁に使用され続けている永遠のアメリカン・ポップスじゃな。 マドンナのヴァージョンは割と淡々と進行していくが、このオリジナルはピアノと生ギターでなかなかドラマチックに展開する聞き応え十分のデキじゃ。 ♪tune-6 バック・イン・ザ・USA/リンダ・ロンシュタッドロック界の頑固ジジイ、チャック・ベリーのオリジナルと、我が愛しのリンダ嬢のカヴァーと、どっちのヴァージョンがええか悩んだが、やっぱしリンダ嬢の魅力には勝てん! アメリカの国民的歌姫として、絶頂期を迎えた70年代の最後の傑作!ともいうべきアルバム「リビング・イン・ザ・USA」のオープニングナンバーじゃぞ。 典型的なオールド・アメリカン・ロックのノリと旋律に乗っかって天下一品のリンダ嬢のヴォーカルが冴えまくる!(映像はチャック・ベリーの映画「ヘイル・ヘイル・ロックン・ロール」出演時のものじゃが、リンダ嬢を紹介するチャックのオジサンのテカテカ・ヘラヘラ笑顔がええっ!) アルバムのラストはエルヴィスの「ラブ・ミー・テンダー」じゃったが、 いくらカヴァーが得意といっても、チャックベリーで始めてエルヴィスで終えるとは、恐れ多くてフツーじゃとてもデキんことじゃが、それをやってのけたリンダ嬢はやっぱりスゴかった! しかしジャケットに写る美脚はお見事! 女だてらに「バックスキン・シューズ」が似合いそう! ♪tune-7 ヤング・アメリカン/デヴィッド・ボウイここら辺で、外国人からのアメリカ賛歌(?)をひとつ。 70年代中期にデヴィッド・ボウイがアメリカ進出を賭けて発表したこのナンバーは、自らを「若いアメリカ人」と名乗って歌い踊ることによって、アメリカ人の仲間入りをしようとした珍しい戦略的ロックン・ロールじゃ。 まあハンサムでスタイリッシュなボウィだから、何を演じても様になる訳であり、ご本人の思惑通りアメリカで大ヒット! ライブもヨーロッパ的にアート嗜好を凝らしたものから、じっくりと歌を聞かせながら適度にショーアップされたヴェガス風に切り替えて大成功! 「やっぱり成功するならアメリカじゃ!」っつうメジャー志向の強いロッカーたちの、いわば永遠の目標を明確にさせたナンバーじゃな。(映像の中のボウイのスーツのラフな着こなしに注目せよ! THE-KINGのラインナップがハマりそうなグレイトな装いじゃ!) ♪tune-8 アメリカン・プレイヤー/ジム・モリスン&ドアーズドアーズのシンガーとしてだけではなく、詩人としても独自の活動を続けていたジム・モリスン。 生前に残された数多くの未発表作品の中には、詩の朗読作品もあり、その中でアメリカを讃える作品がこれじゃ。 (BGMはジムの死後ドアーズのメンバーが演奏してダビングしておる) アメリカ賛歌とはいっても、個人的な都合や懐具合なんざは一切関係のない境地から発せられるメッセージは極めて神聖であり、少年時代の感性、詩人としての観点、ロッカーとしての体験から、アメリカ古来の文化や習慣が内包する神秘性、永続性、宇宙との呼応性などを鋭く語っておる。 スバラシイ! プレイヤーprayerというのは直訳すると「祈祷師」じゃが、アメリカの現在、過去、未来の精神世界を自由に往来できるジムは、まさにアメリカン・プレイヤーじゃったな。 アメリカにパワーを送るべくセレクトしたナンバーの数々じゃが、この段階でアメリカよりも先にわしが元気になってしもうた! これでええんじゃ、これで! このロックな勢い!に乗じてロック版アメリカ国歌もご紹介してしまおう!番外編〜♪星条旗よ永遠なれ/ボストン 古くはジミ・ヘンドリックが「ウッドストック・フェスティバル」で衝撃的なアレンジによってアメリカ国歌を演奏してみせたが、あれは演奏当時(69年)の混沌とした社会情勢を象徴するようなドロドロしたプレイじゃったので、アメリカ復活を祈願するにはこのボストンのヴァージョンの方がええ! 天空に駆け昇るようなエレクトリック・ギターのトーンは、アメリカ人でなくても、聞く者の背筋をピーンとさせるようなエネルギーと肯定的なパワーに溢れとる! 我ながらええ選曲が出来たもんじゃのお〜オッホン! これらのナンバーを流行りのi-podにでもブチ込んでリピートかけときゃ、アメリカよ立ち上がれ! ロックよ唸りを上げろ!! エルヴィス万歳!!! THE-KINGよ突っ走れ〜!!!!!! となって不景気な世相も明るく輝かしく感じるようになるはずじゃ。 優れたロックンロール・アイテムもまたパワーの源じゃ。 その源を早いトコ注文するようにな! |