非行問題関連の文献案内
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文献案内
●非行問題に関連する書物を紹介します。非行問題とはいっても,少年法上の非行に限らず,学校教育と関連する犯罪について書かれたものも取り上げます。日本語で読めて、かつ、入手可能なものを中心に紹介します。
最終訂正日:2005.6.7
目次
社会的コントロール理論/発達障害/非行予防/矯正心理学
- 社会的コントロール理論の基本的な考え方は下記のハーシの本をお読みください。
- ●T.ハーシ,1995『非行の原因:家庭・学校・社会のつながりを求めて』(森田洋司、清水新二監訳)文化書房博文社
- 非行の原因を、社会と個人を結びつけている社会的絆の強弱によって説明しています。このような考え方は,「ボンド理論」あるいは「社会的コントロール理論」とよばれています。
- ●マイケル・R.ゴットフレッドソン,トラビス・ハーシー1996『罪の基礎理論』(松本忠久訳)文憲堂
- 著者の一人は『非行の原因』の著者ハーシです。『非行の原因』の原著は1969年の発行ですが,その後,ボンド理論の考え方に少しばかりの変化も見られるようです。
- 発達障害が直接犯罪につながるわけではありません。多くの場合,犯罪は二次的に発生しています。環境が整備されて障害をお持ちの方が住みやすい社会が実現していれば,多くの事件は防げたのではないかと思うと,残念でなりません。
- ●佐藤幹夫2005『自閉症裁判:レッサーパンダ帽男の「罪と罰」』羊泉社
- 通り魔に突然殺害されたM子さん,突然娘を失ったご両親,その無念さを想うと涙が止まりませんでした。レッサーパンダ帽男は,自分が犯した罪を理解できないのではないかと思うと,それもまた悲しくて涙が出ました。レッサーパンダ帽男の家族が全員で寄りかかり,25歳で腫瘍で亡くなった妹さんも,その辛い人生を思うと涙が止まりません。
- ●福島章2005『犯罪精神医学入門:ひとはなぜひとを殺せるのか』(中公新書)中央公論社
- 大阪教育大学付属池田小学校事件が中心に取り上げられています。多くの事件の精神鑑定で,違った鑑定結果が出るのが私には不思議でした。そのあたりの事情が「第10章犯罪者の診断とは」において取り上げられています。ちょっと納得です。
- ●福島章2000『子どもの脳が危ない』PHP新書
- 能の微細な形成異常が非行・犯罪と関連しているらしい。その原因は環境ホルモンだというのが福島さんの仮説です。
- 学校で使えるプログラムとしてどのようなものがあるでしょうか。やってみて面白かったものをいくつか紹介します。
- ●押切久遠2001『クラスでできる非行予防エクササイズ:子どもたちの後悔しない人生のために』図書文化
- 著者の押切さんは,青森保護観察所課長です。一度,私もワークショップを受けました。「テレビドラマでも犯罪は扱われますが,逮捕されて犯人がその後どのような人生を送ることになるのかということはあまり取り上げられません。犯罪後のことを知識としてきちんと知らせることが大切ではないでしょうか」という趣旨の発言が強く私の心に残っています。そうした観点からのエクササイズも収められています。学校で使えます。
- ここでは,犯罪心理学ではなくて,「いかにして社会復帰させるか」の心理学について書かれた書物を紹介します,
- ●犬塚石夫(編集代表)2004『矯正心理学:犯罪・非行からの回復を目指す心理学』(上巻理論編,下巻実践編)東京法令出版
- 犯罪・非行の矯正の心理学について書かれた本です。著者たちは,少年鑑別所などでの実務経験を積んだ方々のようです。この領域について学ぶためのテキストとして用いることができます。たぶん類書はないと思います。
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