べテル英語センター
文法は英語の「気持ちや発想の仕方」を知る宝物です。
従来の学校文法とは違った視点から、より実用的に、
英語に気持ちを込めるために。
仮 定 法
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=人の気持ちのあやを表現するには仮定法=
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英文法の中では比較的取り組みにくい印象を受けるのがこの仮定法だろうと思います。
しかし、日常的にどんな場面でこの話法が使われているかが分かれば、やはり仮定法の勉強をしなければならないと気付くはずです。
人は色々なことを想像して、願望について話しをします。小さな子供でも、誕生日やクリスマスが近づくと親に、プレゼントには「○○が欲しいなア」という話をします。この「○○があったらいいなア」とか「○○だったらいいなア」という、語尾が流れる感じを表現しようと思ったら、英語では日本語のように語尾を流すようなことはできませんから、やはり仮定法を用いるしか方法がありません。
どんな人でもはっきり言い切ってしまうのではなく、柔らかく、押しつけがましくない話し方をしたいと思うことは多々あるはずです。その意味で後述する所謂「丁寧語」も仮定法の範疇なのです。I
would like〜や Would you like 〜? がそれです。
遠回しに断りたいと思うこともやはりよくあることです。英語はYes,Noがハッキリしていて日本語はそうでないと言った類の事がよく言われます。しかしどんな人でもハッキリは断りにくい、又は、言われたほうも傷つくだろうという心遣いはします。ですから英語においても、notが含まれない文を使って少し曖昧に、しかし意思表示は十分にという表現がなされます。I
wish I could〜というのはその典型です。
同じことが討論や議論をするときにも言えます。
「仮」の話を日本語でするとき、ややもすると現実性のある話なのかどうか混乱を起こします。「もし〜なら」という表現を繰り返さないと「仮」の話なのかどうか明確に出来ません。また、例えそれを明確にしても「そんな[
もし] の話をしてどうするんだ」というような反応をされてしまいがちです。英語においても皆無だとは言えませんが、仮定法過去をきちんと用いれば、互いに「仮」の話だということを納得した上でのことになり、ある条件を想像した場合の、事の結論を導き出すことが出来ます。例えば、営業会議で広告費三百万円があったらどのような効果的な利用法が考えられるか討論した場合、幾つかの「条件」が出された上で、或る「結果」を期待できる「可能性」のある計画が話し合われます。そこまでは仮定法過去です。そのあと一つの計画をえらび、具体的な話し合いがなされます。この部分は「仮定」の話ではなく現実の話ですから仮定法現在が使われます。その結果、良く練られた計画が作成されます。
また、残念ながら人は後悔をもします。飲みすぎた、食べすぎたから始まって、〜をするべきだった、〜をするべきではなかった、と日常生活の中で悔しい思いをもします。そんなときにregret(
後悔する) を使って表現する事も可能ですがあまり一般的ではありません。仮定法を用いるが普通です。I
should have 〜やI shouldn't have 〜がそれです。
このように、人の気持ちのあやを表現しようと思えばどうしても仮定法の技術がありませんと十分言い表すことが出来ません。
仮定法はいつの出来事かという「時制」のことではなく、それが起こり得る「可能性」の説明に用いられる話法である事をしっかり念頭に入れておいてください。
仮定法には基本的に、仮定法現在形、仮定法過去形、仮定法過去完了形があります。
それぞれの文型の「条件」の部分に現在形、過去形、過去完了形の型の文章が用いられます。そのために時制の表現に用いられる現在形、過去形、過去完了形という言葉が使われています。しかし仮定法の文を作るには時制の知識こそ大変重要ですが、くれぐれも「時制」の事ではないことを知っておいてください。
通常の説明の順序としては仮定法現在形からですが、ここでは仮定法過去完了形からやります。それの方がこの話法の「気持ち」をつかみやすいと思います。
文章の型としてはifの条件が付くことになっていますが、実際の運用では前後関係からifの条件が分かっている場合が多いので、省略される事が殆どです。しかしifを明確にしなければならないような場面もあるわけですから、言えるように練習することは大事です。
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仮定法過去完了形
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<後悔の気持ち>
A: Hello. How are you Jiro ?
B: Well,I don't feel too good.
A: What's the matter ?
B: I shouldn't have had so much to drink last night.
A: Did you stay up late drinking ?
B: Yes, that's right. I should've gone to bed earlier.
* ゆうべ飲み過ぎるんじゃなっかた。( 実際には飲み過ぎた)
* もっと早く寝れば良かった。( 実際には早く寝なかった)
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