参加アーティスト


□テレサ・ハッキョン・チャ(1951〜1982)
サンフランシスコのベイ・エリアで活躍したコリアン・アメリカンの映像作家、パフォーマンス・アーティスト。2001年、カリフォルニア州立大学、バークレー校のバークレー・アート・ミュージアム(BAM)で、大々的な回顧展『観客の夢』が開かれた。2003年には韓国ソウルのサムジ・スペースに巡展。今回は、BAMから借用したチャのビデオ作、Passages Paysages(1978)を本邦初公開で上映する。


□パク・ヨンスク
1941年生まれ。淑明女子大学。1975年より本格的に写真家として活動。韓国国内でのグループ展個展多数。1999年より“マッド・ウイメン・シリーズ”を制作。「第一回ウィメンズ・アート・フェスティバルー悪女たちの行進」(ソウル女性センター/1999年)「光州ビエンナーレ」(光州市/2002年)、フェミニスト・アーティスト・ネットワーク(韓国)の主要メンバー。


□尹錫男(ユン・ソクナム)
1939年、中国東北部(満州)生まれ。成均館大学英文学科。40歳を過ぎてからニューヨークで美術の教育を 受け、作家活動を開始。1990年代から盛んになった韓国のフェミニズム・アートの先 駆者。女性たちが歴史的に背負ってきた韓国社会の家父長制下の苦悩や、世代を越え て受け継がれる女性たちの沈黙の声を、作品を通して聞き取ることを求めている。2003年の鎌倉画廊とソウルイルミン美術館での個展など。フェミニスト・アーティスト・ネットワーク(韓国)の主要メンバー。ソウル女性映画祭実行委員。


□出光真子(いでみつ・まこ) 
1940年東京生まれ。1965-73年のアメリカ在住中に16mm映画制作を開始。日本における個人映像作家の草分けとして活動、日本の家族制度や女性の生き方を主題に作品を発表。海外で高い評価を得る。89年、シモーヌ・ド・ボーボワール・ヴィデオ祭奨励賞を受賞。ニューヨーク近代美術館、ポンピドー・センターなど多くの美術館に作品収蔵。


□嶋田美子(しまだ・よしこ)
1959年生まれ。90年代より近代の歴史、女性のポジショナリティに注目した作品を発表。北米、ヨーロッパ、アジア諸国の国際展に多数出品。2002年光州ビエンナーレ招待作家。


□イトー・ターリ
パフォーマンスアーティスト 1951年、東京生まれ。
1982〜86のオランダ滞在の後、マイムからパフォーマンスアートに移行。フェミニズムの視点で身体やセクシュアリティについての作品を発表してい る。88〜93年「表皮」、95年「ディスタントスキンシップ」、96年「自画像」、98年「わたしを生きること」、2001年「恐れはどこにある」な どのシリーズ作品がある。


□高橋芙美子
1960年生まれ。1994年からパフォーマンス・アートを中心に作品を発表。ヨーロッパ、北米、東アジア各国の国際パフォーマンス・フェスティバルに多数参加。近年、「女性の表象」と私的な身体の関係をテーマにしている。


主催:
F.A.A.B. (Feminist Art Action Brigade)
フェミニズムという視点から、これまでの男性中心主義がつくり上げてきた社会システム、価値観、美的標準を変え、すべての人間が同じ地平で築きあえるような社会をつくるための表現者やそれに関わる者たちの実践グループ。ここでいう「フェミニズム」は新たな、すべての人にとっての水平的な世界観を作るための思想であり、生物学的女性の権利のみを守り、拡大するためのものではありません。「anti-対抗」するものとしてのフェミニズムではなく、「for-のための、ーに賛同する」ポジティブな世界を作るためのフェミニズムでありたい。 私たちがあえてフェミニズムを標榜するのは、それがこの凶暴な現実に絶望しないための一つのビジョンになりうると思うからです。2003年4月発足。

□「Borderline Cases」展実行委員会
イトー・ターリ、池内靖子、李静和、金善姫、金惠信、熊倉敬聡、嶋田美子、高橋芙美子、鄭暎惠、西村由美子、古川美佳、堀内麻紀子、安田和代、レベッカ・ジェニスン

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展覧会要旨/About the Show

□参加アーティスト/Participating artists

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