自衛隊が参加する東京都防災訓練は、誰の安全のために行われるのか。
何が忘却されているのか。
日本国家と民衆が、80年にわたって隠蔽し沈黙してきた朝鮮人虐殺の事実を思い起こし、
犠牲者に追悼を捧げる。
私たちの責任と向き合うために。
日時:2004年9月1日(水) 19:00 - 20:00
場所:新宿南口左手階段下 フラッグスビル前の広場
1923年9月1日、関東大震災が発生。
死者・行方不明者10万人以上という甚大な被害を出した。
そのパニックのなか、関東周辺だけでも朝鮮人数千人、
中国人数百人が日本人の手で虐殺された。
「朝鮮人が来襲して放火、強盗をする」との流言が、
軍部、警察から流され、新聞は事実を確認することなく報道した。
そして、自警団を組織した民衆は、自ら進んで、
あるいは見ぬふりをして虐殺に加担した。
しかし、政府は真相究明を怠り、民衆は口をとざしたまま、
虐殺に手を染めたその事実を闇に葬り、その責任を放置してきた。
被害を悼み、和解を築くための道のりから自らを閉ざしてきた。
80年前の出来事は、はたして今日の日本と無縁だろうか。
「三国人」や「騒擾」という言葉を用いて治安強化を主張する石原都知事。
「北朝鮮が攻めてくる」「外国人による凶悪犯罪の増加」といったデマを、
警察が、報道が、隣人が、あのときと同じように声高に叫んだとき、
私たちは、あおられることなく、真実を見きわめ、
暴力を生まない行動をとることができるだろうか?
私たちは、同じ過ちをくり返さないために、
自分のなかの日常的な差別、さげすみ、
自らと異なるものに対する不安や恐怖、排除を問い続ける。
私たちは、過去の事実を記憶し、この東京で、軍部、警察、
そして民衆の手で殺された朝鮮人、中国人、そのほかの犠牲者を追悼して、ここに立つ。
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